茂森愛由美から手紙が届いたのだ。メールではなく、郵便で届けられた封書の手紙。彼女らしい端正な字体で綴られた、美しい日本語の手紙。
それから僕と茂森愛由美は、半年後の今も、毎週のように顔を合わせている。それを一柳は知らない。 続きを読む
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第3話1章 一流への序章
「申し訳ないっすけど、語り人さんのその仕事、受けられないっす」
僕が海外映像の吹き替えを請け負っている音声制作の仕事があって、キャスティングのため連絡を取った相手は、その申し出を言下に断った。 続きを読む