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	<title>声で人生が変わる！「愛と再生」のボイス・ストーリー　ユアボイス・マイボイス &#187; 腹式</title>
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	<description>あなたは自分の「声」が好きですか？ あなたは「声」で損をしていませんか？</description>
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		<title>第3話1章　一流への序章</title>
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		<pubDate>Thu, 31 Jul 2014 04:01:14 +0000</pubDate>
		<dc:creator><![CDATA[kataribito]]></dc:creator>
				<category><![CDATA[第3話　ボイスアクター編②　一流の証明]]></category>
		<category><![CDATA[ちなみに]]></category>
		<category><![CDATA[ウィスパーボイス]]></category>
		<category><![CDATA[ウォーレン・バフェット]]></category>
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		<category><![CDATA[音声制作]]></category>
		<category><![CDATA[鼻でつぶやく]]></category>
		<category><![CDATA[鼻共鳴]]></category>
		<category><![CDATA[鼻歌]]></category>

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		<description><![CDATA[「申し訳ないっすけど、語り人さんのその仕事、受けられないっす」 僕が海外映像の吹き替えを請け負っている音声制作の仕事があって、キャスティングのため連絡を取った相手は、その申し出を言下に断った。 彼の名前は一柳成人（いちや [&#8230;]]]></description>
				<content:encoded><![CDATA[<p>「申し訳ないっすけど、語り人さんのその仕事、受けられないっす」</p>
<p>僕が<b>海外映像の吹き替え</b>を請け負っている<b>音声制作</b>の仕事があって、<b>キャスティング</b>のため連絡を取った相手は、その申し出を言下に断った。<span id="more-208"></span></p>
<p>彼の名前は一柳成人（いちやなぎなるひと）。僕は親しみを込めて「いちりゅう」と呼んでいる。<b>ナレーター</b>としてかつて同じ事務所に所属した後輩だ。いや、実はもっと昔からの因縁浅からぬ付き合いなのだけど、その話はあとにしよう。</p>
<p>「受けられないって、それはギャラの問題かな？」<br />
「うっす。今の自分は…」<br />
「もっと高いナレーターってことだ」<br />
「少なくとも、それを目指してるっす。ホント申し訳ないっす」</p>
<p>謝ることはない。<b>志の高い男</b>は気持ちがいい。僕は大好きだよ。<br />
ただ一柳は、僕が海外映像の吹き替え案件だと言うと、すぐに<strong>ギャラの額面</strong>を聞いてきた。メディア情報とかキャスティングの詳細説明に入る前に。</p>
<p>噂は耳に入ってきていた。一柳が最近、ずっと付き合いのあった<b>制作会社</b>や<b>キャスティング会社</b>からのオファーを断わっているという噂だ。「もう日の当たらない安い仕事は受けない」という理由で。</p>
<p>この噂はいうまでもなく、ナレーター仲間たちによって、一柳を非難する口調で流布されていた。「あいつ、おれたちを二流扱いしやがった。いったい何様のつもりだ！」と。</p>
<p>なるほど。こうしておまえは仲間や関係者を敵に回しているのか。<br />
「一柳、おまえにとって<b>志の高さはギャラの高さとイコール</b>なのか」という言葉を飲み込んで、僕はできるだけそっけなく返した。</p>
<p><b>そっけなさを表現する声</b>を作るには、<b>鼻共鳴</b>が有効だ。<br />
鼻に意識をもっていけばすぐできる。鼻から息を抜く<b>鼻歌</b>のイメージ。<br />
このさい<b>腹式</b>は使用しない。つまりお腹で支える必要はない。<b>鼻でつぶやく</b>感じ。要所に<b>ウィスパー</b>（ささやき声）を混ぜればなお素敵だ。中音域の<b>クールなイケメンボイス</b>の出来上がり。</p>
<p>「了解。友人のよしみで真っ先に声をかけたんだけど、どうやら噂は本当だったらしい。まあいい。大物の吹き替えだ。ちなみにバフェットなんだけどね。やりたいやつはいくらでもいる」</p>
<p>「ちょ、ちょっと待ってください！」<br />
案の定、このひと言に一柳は食いついた。</p>
<p>「語り人さん、バフェットってなんすか。<br />
もしかして<b>ウォーレン・バフェット</b>のことっすか？」<br />
「そうだよ。ちなみに<b>ビル・ゲイツ</b>はおれがやるんだけどね」<br />
週末の予定でも話すみたいに僕は答えた。</p>
<p>ところで、僕のキライな言葉に「<b>ちなみに</b>」がある。最近やたらめったら使う人がいて、ほとほとうんざりしている。僕もいま２回使っちゃったけど、これは正しく使えば、<strong>意図することを印象深く伝える</strong>ことができる、実に便利な言葉であることを示したかったからだ。</p>
<p>ちなみに（因みに）とは、前に述べた事柄に、あとから簡単な補足を付け加えるときに用いる接続詞。「それに関連して」「ついでに言うと」という意味。「ちなみに」のあとに「言う」などの動詞を伴って「ちなみに言えば」「ちなみに申しますと」と副詞的にも用いる。（「goo辞書」参照）</p>
<p><b>「ちなみに明日、何時だっけ？」<br />
</b>これは完全に誤用。何も因んでいない。<br />
「要するに」が要していない。<br />
「逆に言えば」が逆になっていない。<br />
「いわゆる」がいわゆっていない。<br />
それと同様のケースだ。</p>
<p><b>「ちなみに親戚はみんな医者系だったりします」<br />
</b><b>「ちなみに友達はテレビ局に勤めてたりします」<br />
</b>これは誤用とは言えないが、けっこう耳にする不快感を催させる使い方だ。「だから何？」「それがどうした？」「おまえ自身はどうなんだ？」と口に出さないまでも突っ込まずにはいられない。加えて「～たりします」と「～系」が不快感を増大させる。</p>
<p>そこで特別企画です。あなたのあんな「ちなみに」、こんな「ちなみに」を大募集します。素敵で印象深い「ちなみに」、思わず唸ってしまう「ちなみに」を送ってくれた方には、語り人のサイン入り色紙をプレゼントします。ふるってご応募ください！（誰がほしがるか！）</p>
<p>閑話休題。話を戻そう。<br />
ウォーレン・バフェットにつづいて登場したビル・ゲイツというビッグネームに、一流好きの一柳は気色ばんだ。</p>
<p>「ビル・ゲイツって、まさか…。1999年、シアトルのワシントン大学で行われた<b>ゲイツとバフェットの夢の対談</b>。たしか字幕版のDVDが出ていて、かなりの高値で売られてるはずっす。その吹き替えをやるって、そういう話っすか！」</p>
<p>なぜ知っている？　有名国立大学を出て芝居の道に進んだ親不孝な一柳は（このエピソードは物語の進行とともに明らかになる）、とにかくいろんなことをよく知っている。依頼を受けるまでそんなこと知らなかった僕は、その無知をおくびにも出さず、引きつづきそっけない調子で、しかし<b>一言一句聞き逃さずにいられない発声と話法</b>で応答した。</p>
<p>どうやるかって？　具体的に言うと<b>抑揚を排し早口で一気に、だけど一音たりともなおざりにしない滑舌</b>で、「今さら君に説明してもしょうがないけど、そんなに知りたければ後学のために教えてあげるよ」といったニュアンスを言外に含ませるのだ。僕は次のように返答した。</p>
<p>「ああ、そうだよ。エリート学生たちとの質疑応答を交えながら、ふたりが仕事と人生、<strong>成功の極意</strong>などを自由自在に語り合った、<strong>お宝映像の日本語吹き替え版</strong>だ。いま翻訳の真っ最中で、<strong>バフェットの声</strong>を誰にやってもらおうか思案してたんだ。でも、気にしないでくれ。候補はいくらでもいる。<strong>仕事はギャラで選ぶ</strong>という君の志には敬意を表するよ。時間を取らせたな。また落ち着いたら飲もう。じゃあ、また」</p>
<p>ひと息でそう言って電話を切ろうとする間合いに、一柳の切迫した声が割り込んできた。持ち前の<b>響きのあるバリトン</b>が<strong>ファルセット</strong>に転調し、おまけに<strong>ヨーデル</strong>のようにひっくり返っている。それほど興奮し慌てているのだ。</p>
<p>「だから待ってくださいよ！　いやだなぁ、語り人さんも人が悪いっす。それならそうと早く言ってくださいよぉ。ていうか、オレが先輩の申し出を断るわけないじゃないっすかぁ。ていうか、バフェットの声はオレしかいないじゃないっすかぁ！」</p>
<p>僕は知っている。一柳が「ていうか」を連発するときは、何かを必死にごまかそうとしているときだ。</p>
<p>「調子のいいやつだ。ギャラを聞いて早々とNG出したじゃないか。以前のおまえならよろこんで受けた額だろ。でもおまえは変わった。敵を作ってでも、ナレーターとしてさらなる高みを目指している。おめでとう、と言うべきだろう」</p>
<p>「語り人さん、誤解っす。ていうか、その件は今度ゆっくり説明しますから。とにかく、オレがやりますっ。ていうか、やらせてください！」</p>
<p>こうして、<strong>ギャラと志の高低の問題</strong>に自ら決着をつけた一柳は、だけどそのあと驚くべきことを口にした。</p>
<p>「ただし、条件があります。ギャラは…」<br />
「だから、あれ以上は出せないって言ってるだろう」<br />
ギャラギャラとうるさいやつだ（お金の音はジャラジャラだけど）。<br />
まあいい。僕は譲歩した。</p>
<p>「わかったよ。<strong>収録後にキャッシュで</strong>払おう。<strong>プラス飲み代</strong>でどうだ」<br />
こんな待遇が許されたのは<b>映画評論家の淀川長治</b>さんぐらいだぞ、そう返そうとした瞬間だった。彼はその驚くべき提案を口にしたのだ。</p>
<p>「いや、そうじゃないっす。ていうか、ギャラはいらないっす」<br />
「なんだって？」</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>（次章につづく）</p>
<p>&nbsp;</p>
<div class="point">
<h3><span>今日のボイスメモ、あるいは、声にまつわるささやかな教訓</span></h3>
<ol>
<li>何事によらず申し出を断わることは受ける以上に覚悟がいる。<span style="color: #ff6600;"><b>NOと言えない自分</b></span>を美化してはいけない。</li>
<li><span style="color: #ff6600;">YES</span>と言ってあとで不平を口にするなら、はじめから<span style="color: #ff6600;"><b>NOと言える勇気と英断</b></span>を持とう。「断れない性格なんだよね」といい人ぶって、苦笑交じりに言わないこと。</li>
<li>「<span style="color: #ff6600;"><b>志</b></span>」とは、ある方向を目指す気持ち。心に思い定めた目的や目標のことだ。<span style="color: #ff6600;"><b>信念</b></span>ともいう。<span style="color: #ff6600;"><b>お金は大事</b></span>だが、それは<span style="color: #ff6600;"><b>前提ではなく結果</b></span>であってほしい。</li>
<li><span style="color: #ff6600;"><b>無自覚に言っている口癖</b></span>は真意を読まれやすいのでやめたほうが賢明だ。まして誤用は知性を疑われかねない。</li>
<li>声のプロの道を閉ざす大きな原因のひとつは、<span style="color: #ff6600;"><b>発音や発声のひとりよがりの癖</b></span>だ。<span style="color: #ff6600;"><b>癖と個性は違う</b></span>ということを肝に銘じよう。</li>
</ol>
</div>
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