<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<rss version="2.0"
	xmlns:content="http://purl.org/rss/1.0/modules/content/"
	xmlns:wfw="http://wellformedweb.org/CommentAPI/"
	xmlns:dc="http://purl.org/dc/elements/1.1/"
	xmlns:atom="http://www.w3.org/2005/Atom"
	xmlns:sy="http://purl.org/rss/1.0/modules/syndication/"
	xmlns:slash="http://purl.org/rss/1.0/modules/slash/"
	>

<channel>
	<title>声で人生が変わる！「愛と再生」のボイス・ストーリー　ユアボイス・マイボイス &#187; 不思議な能力</title>
	<atom:link href="http://kataribito.net/tag/%e4%b8%8d%e6%80%9d%e8%ad%b0%e3%81%aa%e8%83%bd%e5%8a%9b/feed/" rel="self" type="application/rss+xml" />
	<link>http://kataribito.net</link>
	<description>あなたは自分の「声」が好きですか？ あなたは「声」で損をしていませんか？</description>
	<lastBuildDate>Tue, 12 Jul 2016 11:27:07 +0000</lastBuildDate>
	<language>ja</language>
		<sy:updatePeriod>hourly</sy:updatePeriod>
		<sy:updateFrequency>1</sy:updateFrequency>
	<generator>https://wordpress.org/?v=3.8.41</generator>
	<item>
		<title>第4話4章　言葉の力</title>
		<link>http://kataribito.net/04/04-4/?utm_source=rss&#038;utm_medium=rss&#038;utm_campaign=04-4</link>
		<comments>http://kataribito.net/04/04-4/#comments</comments>
		<pubDate>Fri, 07 Aug 2015 12:50:18 +0000</pubDate>
		<dc:creator><![CDATA[kataribito]]></dc:creator>
				<category><![CDATA[第4話　ジョージの伝言]]></category>
		<category><![CDATA[ニコラス・ケイジ]]></category>
		<category><![CDATA[不思議な能力]]></category>
		<category><![CDATA[将来設計]]></category>
		<category><![CDATA[英語脳]]></category>
		<category><![CDATA[言語脳]]></category>
		<category><![CDATA[超常的]]></category>

		<guid isPermaLink="false">http://kataribito.net/?p=571</guid>
		<description><![CDATA[大きくなった僕は、アメリカ人と喧嘩するどころかアメリカンガールに恋をして失恋して、そして今は変な米兵に弱みを見せまくり、やつといることに奇妙な安らぎさえ覚えるていたらくだ。そんな軟弱な息子を、父は天国から苦々しい思いで見 [&#8230;]]]></description>
				<content:encoded><![CDATA[<p>大きくなった僕は、アメリカ人と喧嘩するどころか<b>アメリカンガールに恋をして失恋して</b>、そして今は<b>変な米兵に弱みを見せまくり、やつといることに奇妙な安らぎさえ覚えるていたらく</b>だ。そんな軟弱な息子を、父は天国から苦々しい思いで見ているのだろうか。<span id="more-571"></span><br />
（<a href="http://kataribito.net/04/04-3/">3章「日本のアメリカ」</a>）のつづき）</p>
<p>年が明けても僕たちは二日とあけず顏を合わせた。</p>
<p><b>基地のゲートを挟んで向かい合って言葉を交わす</b>。１時間以上話し込むこともあれば、2.3分で切り上げざるを得なかったり、ただ笑顔を交わすだけの日もあった。ジョージだって仕事をしているのだ。もちろん僕だって少しは忙しい。</p>
<p>おもしろいのは、目の前にいるのに<b>ジョージがいるところはアメリカで、僕がいるところは日本</b>ということだった。ジョージはそれをネタにした。</p>
<p>「僕たちは<b>38</b><b>度線に阻まれた恋人同士</b>みたいだね」<br />
「<b>問題発言を含む笑えないジョーク</b>だ」<br />
「毎日のように会いにきてくれるじゃないか」<br />
「きみこそ、いつも僕を待ってるじゃないか」</p>
<p>そうだよ。僕は毎日ジョージに会いたかった。初めて会った日、彼が予言したとおり、たしかに<b>僕はジョージを求めていた</b>。</p>
<p>それと同時に<b>男女の恋愛問題や、そこから派生する将来設計</b>といった煩わしい問題から自由になっていた僕は、ひたすら仕事に専心した。<b>声と言葉の力だけを信じて</b>。</p>
<p>どんな案件も気を抜くことなく全身全霊で打ち込んだ。以前は「<b>いい声ですね</b>」としか言われなかった収録現場で「<b>鳥肌が立ちました</b>」と言われるようになった。これって褒め言葉だよね？</p>
<p>自分で選択して飛び込んだ業界。<b>プロでも食べていけるのは３％といわれる、努力が報われることの極めて少ない業界</b>。<b>免許も資格もなく、仕事の保証などどこにもないリスキーな業界</b>。すでにベテランに仕分けされるほどの年月を、僕はここで闘ってきた。</p>
<p>ジョージと出会う前、プライベート面ばかりか仕事面でもスランプに陥っていた僕は、<b>自分の居場所</b>も<b>自分の言葉</b>さえも見失っていた。台本を読んでも言葉が上滑りして、何を読んでいるのかさっぱりわからない始末だった。</p>
<p>それがジョージと会話することで、僕の<b>言語脳</b>はどんどん研ぎ澄まされていった。<b>英語脳を活性化させた</b>ことが大きかったと思う。また英語を喋ることで、<b>日本語の発声</b>はこれまでにない響きを獲得していた。</p>
<p>そして何より、ジョージは<b>国境の向こう側</b>でいつも僕を待ってくれていた。<br />
<b>利害関係も力関係もない</b>。その純粋性が、僕を幸せな気持ちにしてくれた。<br />
<b>僕は独りだったけど一人じゃなかった。孤独だったけど寂しくはなかった。</b></p>
<p>そうして、引き籠るにはうってつけの<b>冬が終わり</b>、僕にとってはいささか面映ゆい<b>春が過ぎ</b>、恵みの<b>雨季がやってきた</b>。僕はこの季節が好きだ。ジョージにあげようと庭に咲くガクアジサイを何本か摘み、雨の中カッパを着て国境のゲートに向かった。</p>
<p>その日、ジョージの表情は暗かった。<br />
「語り人、<b>きみは僕のことが恐くないのか？</b>」<br />
「いきなりどうしたんだ？」<br />
「……」ジョージは黙ったまま俯いた。<br />
「きみの<b>不思議な能力</b>のこと？」</p>
<p>僕は<b>突出した本物の能力</b>に対してはそれが非常に特殊なもの、たとえば<b>超常的なもの</b>であれ<b>脳障害がもたらすもの</b>であれ、<b>畏敬の念をもって素直に受け止める公正さ</b>は持ち合わせているつもりだった。</p>
<p>「あのさ、世の中にはいろんな人がいるよ。何桁の数字もたちどころに暗記してしまう人。一度聴いた楽曲を正確に再現できる人。<b>絶対音感</b>を持っている人はどんな音もドレミで聴こえるそうだ。これは恐いことだと思うよ。どこにいても雑多な音が溢れていてさ、気軽に街も歩けやしない。もっと言おうか？」</p>
<p>「もういいよ。ありがとう」 ジョージの顔に輝きが戻った。「語り人がわかってくれればそれでいいんだ」<br />
「あのさジョージ、何が視えても、もう余計なことを言っちゃダメだよ。また誰かに苛められた？」<br />
「まあ、慣れてるけどね…」<br />
図星だったようだ。</p>
<p>落ち込んでいるジョージを見ていると、僕の中で唐突に悪戯心が湧き起った。ジョージと親しく話をするようになって10か月、僕の<b>英語脳</b>は大学生レベルまでには戻っていたと思う。だから僕は、きっと調子に乗っていたんだ。</p>
<p>「ああ、そうだよジョージ。僕はわかってる。きみの<b>能力の正体</b>をね」</p>
<p><b>名探偵</b>にでもなったつもりだったのか、僕は芝居っ気たっぷりに言ってみた。</p>
<p>「きみの能力は<b>簡単な心理学</b>だよ。つまりきみは、<b>人の顔色を読み取る能力</b>にとても優れている。それともうひとつ、きみは<b>話の誘導</b>が実にうまい。人の感じやすい部分をピタリと言い当ててるみたいだけど、でも本当は<b>多くの情報を相手の話の中から巧みに引き出している</b>」</p>
<p>僕はたぶん、自分の<b>言葉の力</b>を試そうとしていた。</p>
<p>「たとえばきみは、僕の仕事を言い当てようと<b>ニコラス・ケイジの言葉</b>を引用したね。<b>それは役者の言葉だ</b>と僕はいなした。するときみは、すぐに<b>表現者</b>と言い換えた。<b>人は誰もが表現者</b>だよ。またきみは、相手の何かを指摘したあと『違う？』と確認を促す。人はこの<b>念押し確認</b>に弱いんだ。『そのとおりだ。違わない』となる。これらは<b>心理学の誘導法</b>で説明できる」</p>
<p>芝居なのか芝居じゃないのか、もうわからない。僕は自分を止めることができなかった。</p>
<p>「もっと言おうか。僕がボストンの女の子と付き合った事実は、<b>僕の英語を聴けばわかる人にはわかる</b>ことだよ。アメリカに行ったことがないのは、<b>僕の英語がその子の影響しか受けていない</b>ことから容易に判断できるだろう。<b>僕の話す英語が</b><b>30</b><b>年前と変わっていない</b>からだ。つまり<b>僕の英語脳は青臭い</b><b>19</b><b>歳のまま成長が止まっている</b>ということ。そこで身長がぴたりと止まったみたいにね。きみはそれに気づいた」</p>
<p>ひと呼吸置いて、僕は自嘲するように続けた。</p>
<p>「ていうか、僕はうっかりヒントをあげちゃったよね。<b>もう四半世紀以上、まともに英語を話していない</b>って」</p>
<p>そうして僕は、泣きそうになりながら<b>言葉の銃口</b>をジョージに向けると、とどめを刺した。</p>
<p>「<b>それがきみの能力の正体だ。インチキ教祖とかエセ霊能者がよく使う手口だよ。違う？</b>」</p>
<p>ジョージは呆気にとられたような顔で目を見開いて僕を見ていたが、一瞬だけ悲しげな、困ったような微笑を浮かべた。そして文字どおり瞬きをする間に普段の笑顔を取り戻すと、今度は声をあげて笑った。</p>
<p>「そのとおりだ。違わないよ。それにしても見事な演説だ！」と拍手をしながら言った。「語り人にはかなわないね。きみこそ、何でもお見通しってわけだ」</p>
<p>ジョージの顏を見たのは、それが最後だった。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>（５章につづく）</p>
]]></content:encoded>
			<wfw:commentRss>http://kataribito.net/04/04-4/feed/</wfw:commentRss>
		<slash:comments>0</slash:comments>
		</item>
	</channel>
</rss>
